みそにふれていると、人との繋がりが生まれます。
私がみそを好きな理由のひとつが、ここにもありました。
◆滋賀県で一番小さな町
豊郷町(とよさとちょう)は、琵琶湖の東エリアに位置する、滋賀県でいちばん小さな町。
犬上川の伏流水と琵琶湖に近い肥沃な平野に恵まれ、
古くから稲作を中心とした農業が盛んに行われてきた地域で、
日本五大商社のふたつ、伊藤忠商事と丸紅の創始者である伊藤忠兵衛の出身地でもあります。
今でも伊藤忠商事の新人研修は豊郷町で行われているそうです。
◆アニメ軽音の舞台にもなった、豊郷小学校旧校舎群
総合商社・丸紅の発展に大きく関わった、伊藤忠兵衛の甥である古川鉄治郎氏もこの豊郷町の出身。「教育を通じて故郷の未来を支えたい」と、昭和12年(1937年)、
私財(当時のお金で60万円、現在はいうと10数億円)を投じて豊郷小学校旧校舎を寄贈しました。
この設計を手がけたのが建築家のウィリアム・メレル・ヴォーリズ氏で、
玄関ホールの階段にある「ウサギとカメ」 の像は
古川鉄治郎の“努力を続け、地道に学ぶ子どもたちを育てたい”という教育思想を
ヴォーリズが建築として形にしたものです。
現在は国の登録有形文化財に登録され、
入館無料で見学できる文化施設として町のシンボルになっています。

▲豊郷小学校旧校舎 ▲うさぎとかめのブロンズ像 ▲冬はイルミネーションも
◆みそ “とよさと物語” の誕生
そんな豊郷小学校旧校舎は、アニメ「軽音」の舞台にも使われ、
聖地巡礼で多くの方が訪れるようになりました。
その時、豊郷町のお土産を作ろうという話になり、持ち上がったのがみそでした。
“とよさと物語”の立ち上げの中心となった商工会女性部部長の西山さんは
豊郷町商工会サポートのもと、24名のメンバーと一緒に話し合いを重ね、
豊郷町産の原料にこだわったみそを造ることにしました。これが令和3年(2020年)のこと。
みんなでみそ作りについて学ぶところから始め、
パッケージ構想や販路作りなど5年の歳月をかけ、理想のみそが形になりました。

▲左)宮川さん、右)部長の西山さん ▲パンフレット
◎豆:大豆は滋賀の在来品種「みずくぐり」。
水にぬれても芽が出る強い生命力を持ち、際立つうま味が特徴。
◎米:麹は滋賀県のブランド米「きらみずき」を使用し、豊郷町内にある酒蔵「岡村本家」で特別製造。
◎塩:まろやかなモンゴル産の岩塩。
こちらは隣町の糀屋吉右衛門さんから「みその味わいを優しく仕上げてくれる」と
オススメいただいたもの。
◎配合:大豆の2倍の麹を使用
◎こだわり:無添加、自然なまま安心安全

▲滋賀のブランド米きらみずき ▲モンゴルの岩塩
創業安政元年(1854年)の歴史ある酒蔵。
岡村本家の杜氏園田さんから、“とよさと物語”の米麹について、お話を伺うことができました。
今回製造されている米麹は、岡村本家で使用している麹菌を使い、
甘さがでるように糖化力を高めるつくりをされています。
みそ用の麹菌を使用することも検討したそうですが、豊郷町の味として、
あえて岡村本家で普段から使用している麹菌を使用することを決めたそう。
出来上がったみそを食べたときは「香りが良いなぁ」と感じるとと同時に、
「おみそになって良かった」とホッとしたそう。

▲岡村本家 ▲杜氏の園田さん
岡村本家 公式HP https://kin-kame.co.jp/
みそ製造のアドバイスと管理を担ってくれている糀屋吉右衛門の山崎さんは
「パッケージが工夫されていて、地域のPRになる素敵な商品ですよね」と笑顔で話してくれました。
現在仕込み中のみそも特別に味見させていただいたのですが、
香り良く、とても良い感じに仕上がってきていました。

▲糀屋吉右衛門の山崎さん ▲仕込み中のとよさと物語
糀屋吉右衛門 公式HP https://kojiya-kichiuemon.jp/
豊郷町の未来につながっていくようにと、古川鉄次郎氏の想いを紡いでいる人たちがいます。
1つのみそが出来上がるまでに、沢山の方の想いが紡がれていることに心が温かくなりました。
ぜひたくさんの方に“とよさと物語”を食べていただきたいです。
◆商品情報
「とよさと物語」
京都に近い東湖エリアならでは、甘さを感じる麹歩合高めの20割の配合。
塩分も優しく、そのままでも食べやすく、お子様や年配の方にも人気。
おみそ汁に使う時は、お椀1杯にたっぷり大さじ1.5杯が目安。

▲お土産用は、まるで絵本のページをめくるような遊び心あるパッケージ
※アンテナショップ「ここ滋賀」での販売価格
・お土産用 250g ¥756(税込)
・家庭用サイズ 400g ¥972 (税込)
*お取り扱い店
・ここ滋賀 https://cocoshiga.jp/
・岡村本家 https://kin-kame.co.jp/
・豊郷町観光協会 https://toyosato-kanko.jp/
・せせらぎの里こうら(道の駅) 滋賀県のドッグランがある道の駅 – 道の駅 せせらぎの里こうら【公式】
・豊郷商工会 https://toyosatocho-shokokai.net/about/
◆イベント情報
2026年1月“とよさと物語”をもっと多くの方に知ってもらいたいと、
東京にあるアンテナショップ【ここ滋賀】で限定販売会が行われます!
当日は、普段は豊郷町でしか販売していない“とよさと物語”の購入が可能。
特製みそ汁も、1日75食限定で振る舞われます。(無料)
豊郷町商工会女性部の皆さんとの交流も楽しみながら、
ぜひこの機会に“とよさと物語”をお試しください。
・日程:2026年1月10日(土)、1月11日(日)
・時間:10:00〜17:00
・場所:東京都中央区銀座5丁目1−6銀座ファイブ 1階 アンテナショップ「ここ滋賀」
・アクセス:
銀座駅…丸ノ内線・銀座線・日比谷線 C2出口からすぐ
有楽町駅…中央口・銀座口から 徒歩約3分
◆“とよさと物語” お問い合わせ先
・公式HP
https://toyosatocho-shokokai.net/toyosato-monogatari/
・豊郷町商工会女性部Instagram
https://www.instagram.com/toyosato_syokokai_woman/
