2018/01/27

ダイエットや生活習慣病予防に! 驚くべき大豆のちからとは

みそ作りに必要な材料は、大豆、麹、塩

この3つは覚えていただけましたか?

特に大豆はみその土台となる食材です。更に、麹の種類のうち〝豆麹〟もまた、大豆で作られています。

今回は、みそ作りに無くてはならない大豆の〝ちから〟をご紹介していきたいと思います。

 

皆さんは〝大豆〟と聞いて、どんなことを思い浮かべますか? 大豆を使った料理でしょうか?

大豆の入ったひじきの煮物など和風の味付けをした煮込み料理、大豆のヘルシーハンバーグ、たくさんの野菜と大豆をスープで煮込んだポトフも今の季節には特におすすめです。

 

豊富な栄養素と健康につながるちから

最近では、テレビでたくさんの健康番組が放送されていますよね。色々なメディアを通じて大豆が私たちの身体に与える嬉しい働きを知り、〝大豆は身体にいい〟〝ヘルシー食品〟というイメージが真っ先に浮かぶ方も多いと思います。

みそも発酵食品の良さがメディアで取り上げられるようになってから、存在が改めて見直されてきています。

大豆に含まれている豊富な栄養素が私たちにもたらしてくれるものは絶大。

人が健康を維持していくため、非常に重要な役目を担ってくれる3大栄養素、タンパク質、脂質、炭水化物が、大豆にはたっぷりとバランスよく含まれているのです。

特に海外の物と比較して国産の丸大豆はタンパク質含有量が多いので、みそ作りにはおすすめしたいですね。

 

身体を作るタンパク質

大豆が「畑の肉」と呼ばれていることは、ご存知でしょうか? これは大豆の約30~40パーセントがタンパク質でできていて、世界でも注目されているほど優秀な高タンパク食材だから。

植物性のタンパク質というと、肉や魚よりも栄養価は劣るといわれているのですが、大豆の場合は例外的とのこと。大豆タンパクには、必須アミノ酸の多くが含まれているため、動物性タンパク質に近いバランスの良さなんです。必須アミノ酸は、動物の生命維持のために必要なものでありながら体内では生成されないため、食物から身体に取り入れなければならないもの。食べることで手軽に必須アミノ酸を摂取できる大豆は、大変ありがたい存在なんです。

タンパク質は筋肉や内臓など、私たちの身体の基礎をつくる大切な成分。特に、血管を若々しく丈夫にしたり、認知症の発症を抑えるという研究結果もあるので、生活習慣病の対策になると各界から高い関心が集まっています。

 

健康的なダイエットをサポート

また、大豆は健康的なダイエットをサポートする強い味方にもなってくれます。

大豆サポニンという成分は食品から摂った脂肪や糖質が必要以上に体内に吸収されるのを防いでくれるのです。

ただ単にカロリーの摂取量を減らすだけのダイエット方法は絶対にやめてくださいね。必要な栄養素まで取り込めない状態になりますから、身体はボロボロに。スタイルはスリムでも、不健康になってしまっては元も子もありません。筋肉を作る材料となるタンパク質をしっかりと摂ることで筋肉量を増やし、基礎代謝がアップさせることによって太りにくい身体を作るのがいいダイエットの基本です。

ほんのり甘みがあるため糖質が高いと思われがちですが、実は糖質はほとんど含まれていません。

たくさんの野菜を煮込んだスープを食事のメインメニューにする〝脂肪燃焼スープダイエット〟が話題となっています。味付けは基本、塩コショウ・コンソメですが、みそを使ったレシピにするのもいいですね。栄養価も旨味もアップしますから、良いことずくめです。

 

大豆レシチンの血液サラサラ・痴ほう症予防

脂質は身体に悪いものと思われがちですが、大豆に含まれている脂質は血管にやさしいものが中心となっています。コレステロールには細胞膜を作る、筋肉を作るホルモンの原材料になる、栄養分の分解・栄養を吸収する胆汁酸の原材料になるなど、重要な役割があります。コレステロール自体はけして悪者ではないのですが、身体に良くない影響を及ぼすものもあるのです。

生活習慣病の原因となるのが悪玉コレステロール。大豆に含まれるリノレン酸は、その増加を抑え血液をサラサラにします。大豆レシチンというリン脂質も血液中のコレステロールを低下させる働きがあります。血管の老化をゆるやかにして若々しく保つことで、心筋梗塞や脳梗塞、動脈硬化などの予防にもつながるのです。

大豆が脳にいいといわれているのも、レシチンという成分の効果によるもの。リン脂質は神経伝達物質であるアセチル・コリンの原料になるため、痴ほう症を防いだり、集中力の増強や記憶力を維持するためにも欠かせません。

 

大豆イソフラボンで女性も男性もがん予防

大豆イソフラボンという、女性ホルモンに似た働きがある成分にも注目です。以前、厚生労働省から発表された内容によると、大豆製品をバランスよく食べてイソフラボンを多く摂取する女性は乳がんになりにくいというデータが出ているそうです。更年期障害の症状を抑え、骨粗しょう症の発生を予防する効果もあるとのこと。

腸内環境を整えるため必要な栄養素の吸収力も高まりますので、肌荒れを緩和させたり、肌の潤いを保ち抗酸化作用が老化を防ぐなど、美容に対する影響も期待できます。

女性ホルモンに似ているからといって、女性だけに有効性があるわけではありません。男性の前立腺がんを予防するとも言われています。性別に関係なく、血中の悪玉コレステロールを減らしてくれるのです。

大豆はその他にも、コレステロールが身体に与える悪影響を抑制してくれるリノール酸や大豆サポニン、ビタミンB群、ミネラル、食物繊維なども豊富。本当に頼もしいスーパーフードなんです!

 

世界が注目する大豆、そしてみそ

日本人が昔から様々なかたちで大豆を食事に取り入れてきたことも、現代の長寿国につながるひとつの大きなポイントだと言われています。そのことで世界中からも注目されるようになり、大豆を積極的に食べる人たちが各国で増え続けています。人気の中心は食べやすい豆腐だそうですが、〝みそスープ〟つまりみそ汁にも関心が集まっているのです。

たっぷり野菜を具材にした具だくさんみそ汁を朝食に取り入れることができれば、理想的な1日のスタートに。ぜひ、習慣にしてみてくださいね。

大豆がみそになっても本来の栄養素はそのまま。適度な塩分も身体には必要ですし、発酵することでもともと含まれていた以上にアミノ酸やビタミン類が生み出され、栄養価はますます優れていきます。

大豆の魅力、そして『みそのちから』を通じて、日本の伝統の素晴らしさを国内外にもっと伝えていきたい! という気持ちがますます強くなるのでした―

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