2019/10/13

《武豊 秋のおもてなしキャンペーン》蔵紹介⑤中定商店/愛知県武豊町(たけとよちょう)

“武豊 秋のおもてなしキャンペーン” 蔵紹介⑤中定商店/愛知県武豊町

中定商店は、明治12年(1879年)創業で今年で140年を迎える蔵元さんです。

武豊町は全国各地の蔵元と比較して、5蔵全てが木桶仕込みである希少で珍しい地域なのですが、
中定商店はその中でも6尺、6.5尺、8尺(8尺桶は高さ2.4メートル、豆みそは13t仕込める)
と大きな桶があることが特徴です。これらの桶は蔵の中で造られたそうです。

蔵自体は丸太を柱にした小屋造りで、昔は2階で麹を造り人員的に1階に落としながらみそやしょうゆを製造。
2階で造る麹を「二階麹」、1階に落として使う麹を「自然落下麹」と呼んでいたそうです。

「麹は豆みそや溜まり醤油の味や香りを決める重要なもの。私達の仕事は菌が心地良いと思う環境を整えること。」
6代目の中川安憲さんはこうお話します。

私も溜まり醤油の汲みかけを体験させていただきました。
見ているよりもかなり重いことに驚きます。桶の反対側の石にかけるには腕の筋肉がプルプル!
足下ははしごで不安定な上、天井も近くて作業しやすいとは言えない環境。
日々繰り返し行なわれている作業があってこそ・・・と思うと、本当に蔵元の皆様に感謝の気持ちがわきます。

中定商店に行ったらぜひ「醸造伝承館」にも寄って下さい。
先人たちが使用していた道具や資料が保管されており、多くの方に伝えていきたいと30年程前に開館されました。

▲左は溜まり醤油の桶の中の様子が分かる説明、右は豆みそ仕込みの説明になっています。

濃口醤油を仕込むのであれば、塩水に醤油麹(蒸した大豆と煎った小麦を麹菌と合わせたもの)を入れるので
液体の中に醤油麹が入っている状態になるのですが、溜まり醤油は水分がとても少なく仕込むののが特徴なため、
固形の大豆から水が染み出すような感じなのです。だから上に石が置ける状態なのです。

他にも、昔に使用されていた道具や貴重な資料、商品ラベルや手描きの製造方法の絵も展示されています。
この建物を含む3棟が国の登録有形文化財として登録されています。

「体験」をとても大切に考える中川夫妻は、手造り豆みそ教室の開催やイベントの企画も多数されています。

140周年祭の今年、140年前から使用されていた木桶3本から1本の新桶を造りました。
10/20(日)には140周年のイベントを開催し、再生木桶の制作過程のビデオ上映会なども行なわれる予定です。


▼詳しくはこちらへ
http://ho-zan.jp/wp/?p=260

蔵の敷地内にはゆっくりとお買い物が出来るスペースもあるので、
豆みそや溜まり醤油はもちろん、おせんべいやクッキーなどのお菓子もチェックしてみて下さい。

店舗情報

*中定商店
*住所:愛知県知多郡武豊町小迎51

*電話:0569-72-0030
*営業時間:9:00~18:00  伝承館 9:30~17:00
*定休日:土・日・祝日
*サイト:http://ho-zan.jp/

コメントを残す

*

CAPTCHA